その後の経過報告

ありがたいけど、複雑です。

私が円形脱毛症であること、とりわけ汎発性脱毛症(ばんぱつせいだつもうしょう)
であることは、ごく一部の人にしか伝えていません。


旦那、自分の両親、親しい友人。


便宜上ということもあるのですが、あまり多くの人に心配をかけたくないという
思いから、旦那のご両親には、病気のことを話していません。

先日、その義父母が週末を利用して、ミステリーツアーなる、
行き先秘密の旅行に出掛けられた。


「目的地は当日までのお楽しみ!まる得ミステリーツアー」という
パックツアーらしいのですが。


お二人ともかなり意気揚々でお出かけになった。


送り出した私達夫婦も、義父母がどんなところに連れて行かれるのか、
どんなお土産を携えて帰ってくるのかワクワク、ドキドキ。


主婦の私としては「もらってそのまま食卓に出せる珍味!」を期待してしまうのですが、
それはそれ、どんな旅行を体験されるのか旦那とあれこれ話をしながら、
楽しみに待つことにしました。


そして3日後、秘密の旅行を終えた義父母は、お待ちかねのお土産と共に
戻ってこられた。


「実はねぇ、ここに行ってきたのよ」
と楽しそうに話される義母は、私に一つの包みを差し出した。


その袋には『長野県木曽町名産、お六櫛』と書かれていた。

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「お六櫛」とは

その昔、木曾に「お六」と云う娘がいました。
お六は大変頭痛に悩まされ、この難病から逃れたい一心で
御岳神社に願を掛け続けた。

その内にお六は疲れ果てて眠ってしまった。
すると枕元に一人の白髪の老人が現れ、
「おれは御岳大権現である。汝の難病は御岳山の霊地に
あるミネバリの木を伐り、すき櫛を造り、髪をすけば直るべし」とお告げがあった。

お六は早速お告げ通りに髪を梳いたところ、たちまち痛みは消え難病は全快した。

この奇跡の評判は町から町へ広がり、以来「お六櫛」と名付けられ
現在は無形文化財として広く知られている名産品。


お六櫛に使用されている木地は、堅くてしっかりしているミネバリ材で、
木地に粘りがあり、櫛にとても適しているそうです。

ブラッシングによる静電気も少なく、頭皮に刺激を与え、
血行を促進させます。その昔、お六と云う娘の頭痛が治った所以も
ここにあるからだそうです。

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「是非、使ってね!」


「あっ、ありがとうございます。」


…うわっ、どうしよう、櫛かぁ。
折角だけど、今の私には梳けるだけの髪の毛は残ってないのよね。
いや待てよ、もしかしてハゲてることがバレてる?


櫛一本頂くのに異常なまでにドギマギしている私を見て、旦那が小声で一言。


「治ってから使えばいいじゃん」 うっキツイなぁ、その言葉。

 
いつも強がって見せてますが、結構傷つくもんなのよぉ。
周りの人の何気ない行動、言葉。
悪気がないことくらい、十分わかってはいるのですが、
患者にとっては一つ一つが重いのです。

「え〜い、こうなりゃ、これでガンガン頭皮を刺激してやるぅ!」
 
たかだか櫛一本にこの気合い。なった人しか分からない苦労ではないでしょうか。



2006年03月06日 11:47